自衛官も30代にもなれば結婚し、子供もいて扶養者が居る人が多いでしょう。
しかし、いわゆる「家庭持ち」の自衛官が転職に悩む人ことが多いのも事実です。
- 自衛隊を辞めたい…
- 転職がうまくいくか…
- 家族を養えなくなったらどうしよう…
悩み悩んで転職活動まであと一歩が出ないですよね。
実際に自衛隊は「家庭持ち」の人には恵まれた待遇だと思います。
民間企業となにが違うのか、転職先の給料がどれくらなら転職しても大丈夫なのか。
今回はその辺を少し説明していきます。
家庭持ち自衛官のリアルな給与明細
自衛隊の給料は額面だけを見るのではなく、何がどれだけ天引きされていて、どんな手当をもらっているのを確認しておきましょう。
そうすることで求人票を見る時に「自衛隊と同じくらいの手取りなりそう」とかが分かり、大体の目安をつけることができます。
【例】30歳家庭持ち自衛官の給料明細
たとえば、結婚し共働きだった妻が子供を出産したとします。
さらに自衛官の宿命である転勤で引っ越しを余儀なくされ、妻と子供を扶養に入れることになりました。
自衛官の場合、扶養者がいると扶養手当が出ます。
結婚後、しばらくは夫婦共働きでいましたが、扶養者がいるとなると自衛官の給与も数万円アップします。
俸給(基本給) | 280,700円 |
営外手当 | 6,350円 |
通勤手当 | 2000円 |
扶養手当 | 19,500円 |
広域移動手当 | 18,393円 |
総支給 | 326,943円 |
総支給が30万を超え、妻と子供が扶養に入ったことにより、19,500円も手当がつくことになりました。
さらに転勤で遠くに異動したために、移動手当もつきます。
自衛隊では階級や扶養者の有無で、その他の手当の金額が変動するものがあります。
独身自衛官と比べると手厚い給与体系になっていることがわかります。
自衛隊の給料は天引きされるものが多い
では、上記の総支給額326,943円から、天引きされるものを見ていきましょう。
短期(健康保険) | 11,436円 |
長期(年金) | 27,078円 |
所得税 | 6210円 |
地方税(住民税) | 14,000円 |
国設宿(官舎) | 20,556円 |
共済控除(※) | 65,557円 |
振込額(手取り) | 182,106円 |
各種手当がついて収入が増えると税金も増えていきますね。
※詳しくは「自衛官の給与明細から紐解く、給料から天引きされる項目【独身編】」をご覧ください。
控除共済の内訳
共済控除の内訳については下記の通りです。
共済控除(※)65,557円内訳 | |
定積(定期積立) | 30,000円 |
団体(日本生命) | 5,000円+1400円 |
団体(明治安田) | 5,000円 |
生命保険 | 19,437円 |
防生協 | 2,000円 |
傷害保険 | 2,720円 |
※妻の生命保険も天引にしています。
上記の天引後、手取り金額は18万2,106円ということになります。
「家庭持ちで手取り20万って生活できるの?」…と思う人もいるでしょう。
官舎代も含まれていますから、手取りから居住費を払う必要はありません。
そう考えると、家庭持ち自衛官の給与は決して悪いわけじゃないことがわかりますね。
もしも転職した場合、どれくらい差がでるの?
では、もし自衛隊を辞めて、基本給が同じ民間会社に転職したらどうなるのでしょう?
自衛隊のときに貰っていた各種手当はもらえないと思った方が良いです。
民間企業で期待してはいけない手当
- 営外手当
- 扶養手当
- 広域移動手当
- 住居補助(社宅など)
例えば基本給が同じところへ転職した場合…
俸給(基本給) | 280,700円 |
営外手当 | |
通勤手当 | 2000円 |
扶養手当 | |
広域移動手当 | |
総支給 | 282,700円 |
なんと、手当がカットされると4万4243円も給料が低くなります。
これだけの差を埋めるために基本給の高い仕事を選ぶとなると大変です。
転職するなら共働き必須!?
例え自衛隊のときと同じ基本給の仕事につけたとしても、手当が無いので数万円は収入が下がることが確実です。
やはり30代の家庭持ち自衛官が転職するとなると、妻も共働きしなければいけなくなるでしょう。
その場合、子供の預け先を確保するのも大事です。
小学校や幼稚園など、昼間手を離れられる年齢ならさほど問題はありません。
0歳~3歳までの「未就園児」であれば大変です。
待機児童問題が叫ばれているなか、空いている保育園を探さなくてはなりません。
もし自衛隊からの転職を考えているなら、保育園探しも奥さんまかせにしないで自分で探す姿勢を見せましょう。
そうしなければ転職への理解を得られないこともあります。
自衛隊並みの福利厚生ほ大企業にしかない
自衛隊並みの福利厚生がある会社というのは、いわゆる大企業だと思った方が良いでしょう。
自衛官が大企業に転職するには、よほどのスキルか特殊な資格が無いと無理です。
しかし、中には有名な企業でなくても福利厚生を充実させている会社もあります。
転職を考えているなら、基本給だけでなく、こういった福利厚生をチェックするのも大切です。
また、そういった福利厚生がしっかりした会社は、非公開求人などで転職サービスを通して出していることがあります。
転職サービスへの登録は無料でできますし、転職活動やエージェントとの面談・相談は自衛隊に在籍したままでも問題ありません。
給与面や待遇について不安があり、転職に悩んでいる方は転職サービスを利用してみるのも良いですよ。
自衛官こそ転職エージェントを使うべき理由
転職エージェントというのは、自衛隊の就職援護の民間バージョンだと思ってください。
特に、これまで職歴が自衛隊しかないという人は、
「どのように仕事を探したらいいのか?」
「履歴書はどう書くのか?」
「面接では何を答えたらいいのか?」
というのが分からなくて苦戦している人が多いです。
この悩みを転職エージェントが解決してくれます。
もしも自衛隊時代と同じ給料で働きたい場合は、そうした旨も相談すると条件に近い求人を紹介してくれます。
福利厚生が手厚い企業が良いとか
年収は最低でも400万円以上とか
そういう細かい指定をするのが、上手に転職するコツです。
なお、転職エージェントはネットから簡単に登録ができて無料で使えます。
例えば、転職成功実績ナンバー1の「リクルートエージェント」なら、スマホから簡単3ステップで登録可能です。
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転職エージェントを使うメリット
リクルートエージェントを利用することで得られるメリットは次の通りです。
- 自分の条件に合った求人紹介
- 職務経歴書・履歴書作成のサポート
- 面接対策・練習
- 入社日の調整
- 土日祝日、平日20時以降でも相談受付可能
1から自分で求人を探さなくても、エージェントが自分のスキルや職歴から判断してオススメの求人紹介してくれます。
これだけでも随分と転職活動の負担が減ります。
そして、自分では気づかなかった潜在的なスキルなどを引き出してくれるので、頭を悩ませる履歴書や職務経歴書もスラスラ書けるようになります。
また、多くの自衛官が苦手としている面接の部分も、エージェントが面接対策を取ってくれるので助かります。
面接本番までに練習をしてくれるので、面接が理由で落ちるという可能性を極限まで下げてくれます。
あと、自衛隊に居ると平日の転職活動というのが難しくなってきます。
そんな場合でもリクルートエージェントなら、平日20時以降でも相談受付可能なので、仕事終わりに電話で話すこともできます。
- 自分に合った求人選び
- 履歴書・職務経歴書の作成
- 面接練習
これら転職時の負担を劇的に軽くし、短期間で転職先を決めるにはリクルートエージェントのサポートが欠かせません。
もちろん、自衛隊退職日まで時間がありスグに入社出来ない場合でも、そういった調整はリクルートエージェント側が交渉してくれるので安心してください。
あとは内定がもらえれば、退職日まで責任をもって仕事ができますし、周囲との軋轢もなく最後は円満退職できます。